臨配くん物語 #32 その男…自転車操業につき【新連載】

翌日

大輔が販売店にお昼のミーティングに行くと、なにやらデスクの周りで管理職の取倉と凸賀、それに鮎山が大騒ぎで怒鳴りあっていた。

「何かあったんですか?」大輔は鮎山に聞いた。

「だ、だ、大輔!小竹さんが….」鮎山が動揺しすぎて言葉にならない勢いで刀を返してきた。

「小竹さんがどうしたんですか!?」大輔も返す刀で聞き返した…すると同じタイミングで販売店の電話が鳴り響いた。

「トルルルルルゥトルルルルルゥ」事務のおばちゃんが受話器を上げた。「はい、◯◯新聞販売店です。」

「もしもし、こちら個人で金融を営んでます◯◯金融ですが…そちらに小竹さんという方おられますか?」

大輔はここでようやく事のいきさつをなんとなくでは把握できてきた…と同時にあることが気になりすぐさま事務のおばちゃんに問訪ねた。「おばちゃん!小竹さんって集金の精算の方、終わってるんですかね!?」大輔が聞くとおばちゃんが…

「それがね…精算しないままだから困ってしまって…電話しても電源が入ってないのよ…」半べそになりながらおばちゃんはそう答えた。

大輔はいよいよ、この出来事の成り行きに暗雲が立ち込め始めたことを認識し始めた…