臨配くん物語 #63 スムージー兄弟そしてパーカーがあったわけ【新連載】

それはタクシーを降りる間際の出来事だった。

「そうしたら~すこし私の部屋で飲み直そっか!?」突然の多鶴子のいざないに小竹は意図せず動揺してしまった。

それは、男ならばみすみす逃さないであろうシュチュエーションであり小竹も例外に漏れず心臓がバクバクするような興奮を覚えると共に、もしかして部屋で飲んでるところにヤクザが押し入って美人局として脅されるそんな良からぬ妄想までしてしまうほどいろんなことが起きた一日だったからだ。

かといって無下にできるほど小竹も女性に恵まれているわけではない危ない橋だと知っていてもその橋を渡ろうとしてしまう男のSaga

小竹ははっきりとは多鶴子のいざないには答えずに無言のまま肩を貸すフリをして多鶴子を部屋の前まで連れて行く。ここまでくると完全にこの先のストーリーはオートマチックですすむのだ。

部屋に入るなり、多鶴子は自慢の手作りスムージーを飲むかを小竹に尋ねたそう!このくだりはのちに大輔が多鶴子の部屋にいったときと同じシチュエーションなのだ。小竹は、ほどなくしてスムージー兄弟となる大輔と同じく手作りスムージーをいただいた。

夢見心地な時間というのはまるで光陰矢の如し過ぎ去り、やがて2人は無言のまま目を見つめ合うようになっていた。