臨配くん物語 #110 朝刊あとの峠から【第2章 大輔、臨配やるってよ】

団長のスネ夫が押してくれた背中…大輔は折れかけていた心が一変!完全に英気を取り戻しさっそうとその日のうちに寮へと戻っていった。

こうゆうトラブルがあったときは新規一転心と気持ちを入れ替えるのがいいという所長のこれまた粋なはからいで再出発にとより大輔の自信がつきやすいタイプの区域をあてがってくれた。

すぐに順路をとり、特例ではあるが今回ばかりは夕刊を外してもらって空回りのみを丹念にできるスケジュールを組んでくれた…本来であればここまで臨配・代配に手取り足取りゆるい段取りを組んでくれないのが常だが、極稀になにも臨配だからといって一発順路が当然であると頭ごなしではない段取りを組んでくれる販売店もあるのだ。そうゆう販売店は得てして、人員育成に対しての哲学があり、しっかりゆっくり育て上げたいという理念があったりするものである。

無事、空回りを丹念に終えた大輔は、翌朝のためにヘルメットに取り付けるヘッドライト、スピードメーターのところに順路帳を固定するために工作、新聞をくくりつける新しいゴム紐の取り付け、綿布も新しいものを頼み、ガソリンスタンドの場所を確かめ次の日の朝刊に備えた…この備えこそ臨配が入店して初めて行う確認作業である。

空回りの甲斐あってか、順路記号が暗くて見えなくて迷いはしたもののポストの位置はしっかり明るいうちに確認しておいた成果で記憶にない門構えの家には入れないでおけ修正しながら初日の配達を6時前に終わらせることができた。

そして、綺麗な町並みが見渡せる丘へ行き、大輔はこれからの臨配生活に何かしらの手応えを感じ幸福感で心を充満させているのだった。