代配ちゃん物語 #31 背徳感で【新連載】

腹にたらふくの隠し事を据えて販売店のドアを開けた徳俵。店内は、徳俵が予想していたほど遅配の連絡もなくバタついておらず、今日の当番の先日入店した新人が漫画を読んでくつろいでいた。

まだ、全力で逃げ出してきた興奮が覚めないのか、残紙を棚に置くその手がガクガクと震え止まらない。その様子をたまたまみた当番の新人は…「徳俵店長…どうしてそんなにガクガクしてるんですか?」そう徳俵に問いかけた。

「が、が、が…ガクガクなんてしてへんよっ!」徳俵はここに来るまでの一連の出来事がバレていたのかと動揺してしまい、冷静に返せばなんてことのない問答がかえってぎこちのない返しになってしまった。

「そ…そうですか〜…それならいいんですが…」新人はどこか腑に落ちなそうな面持ちでこれ以上絡むのは面倒だと言わんばかりの対応で会話を切り上げた。

「プルルルルルゥ〜プルルルルルゥ〜」

しばらく沈黙が続いたのち…突如店の電話がけたたましく鳴り響いた。その時、徳俵の耳には通常の電話の鳴り方ではない、なにか断末魔の叫びにも似たような音に聞こえいよいよその武者震えも最高潮に達していた…