代配ちゃん物語 #33 ポーカーフェイスならず【新連載】

「失礼ですがどちら様でしょうか?間違いでんわになりますでしょうか?」受話器をとった新人は早朝、不意にかかってきた相手に対してそう切り替えした。

徳俵は本来であれば店長という立場上、その場に居続けことの顛末や状況をきいていなければならないのだが、なんともいてもたってもいられず、ましてやポーカーフェイスでいるなんという所業とは無縁の慌てようで販売店からとびだし自分の部屋に戻っていってしまった。

「はい…はい…はい…」当番の新人は一通りその電話の内容を丁寧にメモしながら聞いていた。やがて一連の事情が飲み込めた新人は店内を見渡したが徳俵はすでに見える範囲にはおらず、店長が不在ということで仕方なしにその件は当番後にくる事務員さんに告げられ新人は当番を終え帰宅した。

やがて伝言ゲームで事情を知った事務員さんは、それを次に所長の奥さんへ…そしていよいよ伝言ゲームのゴールである所長の耳にこの一件が入ることとなった。

この時はまだ誰がその犯人であるかはまだ誰も知るよしもなかった…