代配ちゃん物語 #42 辞表【新連載】

所長は徳俵の口からすべてを明らかにしてくれることを心のどこかで期待していた…しかし待てど暮らせど徳俵の口からことのあらましを明解にすることはなかった。

徳俵の中でそれほどに今回起こした未成年との飲酒、部屋での宴会、お客さんのお宅への当て逃げなどとても正直にしたところで許されることだという認識ではなかったのだ。

徳俵がこの販売店にきてからおおむね5年…ずっと手塩にかけて店長になるまでかわいがっていた所長であったが、子の不義理にあえて冷血さで突き放すのも親の役目であるとも考えていた。そのとき…

「徳俵いいか…自分から辞表を出す…今はそれ以外の解決策はない…」もしかしたら徳俵がすべて正直に話反省すればここまで厳格な裁量ではなかったかもしれない。

所長は唇から血がにじむほど感情を噛み潰し、そう徳俵に宣告した。