代配ちゃん物語 #62 飄々と【新連載】

ショックの中、どうにかこうにか自分の区域の配達分は終え販売店に戻ってきた茉莉花。

店に戻る道中、すでに玲が店にいるのではないかと考えるだけで憂鬱で仕方なかった…販売店に到着しドアを開けると、全速力で配達した甲斐もありまだ数名しか配達から帰っているものはいなかった…そこには玲の姿もなかった。

「ガラガラガラガラ…お疲れさまです〜」その時!玲が余って良い分本紙1部よりもパッと見多い新聞を抱えて戻ってきた。目を合わせることが怖かった茉莉花は、今朝あったこと、目撃してしまったことがバレないよう何喰わない顔であいさつを返した。

この時、茉莉花をさらに恐怖に落とし込めたのは、玲のその素行であった…普通なら悪いことをしたら何かしら後ろめたさから態度に出るものなのだがこのときに玲はまるで何もなかったかのような表情で飄々としいつもどおり2階の奨学生寮に戻っていった。