
「少しだけなら上がってコーヒー飲んでつぎの購読につながるだろう!」
まだまだ、好奇心旺盛な20代前半の大輔は、いよいよ男として都合のいい解釈でそのままなし崩し的に上がり込んでしまおう…そんな想いを巡らせていた。
そのころには30cmだったお姉さんとの顔の距離はいよいよ20cm否、鼻先がくっつくくらいのところまで近づいてきて、お姉さんの膝が大輔の下の下腹部にもくっついていた。
お姉さんが目をつぶる…大輔も真似をして目をつぶった…お姉さんの吐息がもう大輔の下唇を震わせ、吐息のベリーの香りがわかるくらいにくっつきかけた頃
ふと、大輔はある休刊日まえに臨配のおじいちゃんと飲みにいった飲屋街の赤提灯での説教のことが脳裏に浮かびあがってきた…
「いいか!大輔よ!…」
