
「正直いって、そんな人を感情的に怒鳴るような人についていく部下なんていないですよ!自分の言いたいことだけ、思うようにならないだけで頭ごなしに言い散らかす人には軽蔑しかないです!」
大輔は言い放った。
ステイタスや、属性で新聞屋を軽視するわけではないが、一般的に相手の考えてることや勘違いしていることを理解してそれをしっかり解消するために言葉にして関係をつくれることのできる上司はすくなく感じてしまう。いわゆるパワハラに近いものも横行している気がする。
鮎山は、突然の大輔の物言いに尻込みしてしまったのか、それ以降は口を開くことはなかった。「いいか!一軒目はその家だ!昼はミーティングだから遅刻するなよ!」鮎山はそれだけ大輔にいうとさっさと行ってしまった。
大輔は、さんざん道には迷ったがいい線まで来ていたことが嬉しかった。さっそく一軒目に新聞を放り込むとそのままいいリズムで空回りどおり朝刊の配達を続けた。。
