
小竹の行方を知りたいあまり…なのか、多鶴子に太ももに太ももをピッタリつけられ頭を肩にのせられていい気分になってしまったからなのか…大輔は次の休みに再び多鶴子のスナックに飲みに行くことを約束してしまった。
帰り際、同席した管理のメンバーに多鶴子に惚れたのでは!?と冷やかされたが、大輔の中でも不思議とその筋もない話ではない…つまり恋に落ちかけてしまったのではないかと錯覚をしかけていた。
次の休み、大輔は前回座ったソファーに今度は一人で腰をかけた。多鶴子が隣にすわり、前来たときよりも更に身体は密着しつけていなかった少し強めの香水を今日は首筋からうなじにかけて多めにつけていたのがわかった。
なんと濃密な時間が過ぎたのだろうか、多鶴子は自慢の柔らかすぎるというに足りない大きめのバストを大輔の視界から覗き込めるギリギリの位置にくるように腰をおろしている。いつも男だけの職場にいて、かつ年頃の大輔を悩殺するには簡単すぎる状況を多鶴子はつくりあげた。
脳を溶かすようなまどろみのなか、普段は1杯のグラスでベロンベロンになってしまう大輔が、今日はウイスキーをロックで4,5杯はもう飲んだであろうか…ボトルはハウスボトルではなく今日は1本40000万するヘネシーXOを多鶴子にせがまれていれてしまっていた。
そして会計時…
「58000円になります♡」ヘルプについたASAMIが伝票を持ってきた。あまりにも高い会計だったがヘネシーだけで40000もするボトルを入れた上、酔って朦朧としている大輔に冷静に相場がわかるはずもなかった。この日はまさかこんなに使うと思っていなかったので現金が足らずカードで支払いタクシーで帰路についた。
