臨配くん物語 #66 立ち会ってもいいですか?【新連載】

小竹さんはいまどこに?

ついに大輔は核心に迫った。こんなにも早く大輔が小竹の現在の居場所を訪ねてくるとは多鶴子も予想だにしなかったのか飲み込むはずだった唾液のタイミングがずれて多鶴子はむせ返った。

「多鶴子さんは知ってるんですよね?小竹さんがどこでなにしてるのか」大輔はもう焦らされすぎたのか身体前のめりで多鶴子をかじれる位置まで近づき胸ぐら摑みかかる勢いで罵った。

しばらくの沈黙のあと多鶴子は重い口を開きこう言い放った

「実はこの後会うの」多鶴子はなにか覚悟を決めたように堰を切った。

大輔の中で、いま小竹を追う理由というのはお金の返済もあるのだが、一度なりでも小竹を信じて集金の使い込みを埋め合わせ、小竹とまた再び人生の通常運行を誓いあった男と男の約束はいまだ奪われていないんだという確証のためという側面が大きい。

それを取り戻したい大輔は多鶴子にこう言った。

「僕も僕もそこに立ち会ってもいいですか?」時がとまりかけ時空の音響に大輔の声が木霊した。

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