臨配くん物語 #68 押し入れに隠れて【新連載】

小竹からきたLINEを真剣に読み返す多鶴子…するとムクッと立ち上がり少しアップセットしだした多鶴子

「小竹さんいまこの部屋に向かっていてすぐそこのセブンイレブンでお酒を買い込んでるって!買い物終わればここまで3分ほどでつくわ!!」多鶴子は部屋の中をウロウロとしだして大輔のガラをどうしたらいいかを考え込んでいた。セブンイレブンからこのマンションまでは一本の道しかなく、もしいまこのタイミングで外に出ようものなら鉢合わせになることは間違いないからだ。

「大輔さん!もう今からこの部屋をでたら間に合わない!そこに押入れがあるから暖かくなる格好して少しかくまって!」そうゆうと多鶴子は大輔に手当たりしだいにそこに無造作に置かれた毛布と冷蔵庫から取り出したスーパードライの500缶を不仕付けに渡し、なかば押し込むように大輔を押入れに詰め込んだ。その時だった…

「ピンポ~ン♪ ピンポ~ン♪」多鶴子の部屋の呼び鈴がなった…大輔にとってさんざん自分を裏切ってきた小竹と久しぶりに対面する瞬間がいよいよ訪れようとしている…大輔は人生でこんな経験がなく心底、緊張で心臓が張り裂けそうになりその鼓動が押入れから小竹に聞こえてしまうのではないかが心配で心配でならなかった。

やがて、多鶴子が部屋のドアをあけ、玄関先での二人の談笑が徐々に大輔のいる部屋に近づいてきた…大輔は押し入れから3cmほど開けておいた隙間から二人を覗き込んだ。

なれなれしく多鶴子の肩を抱きすくめているその男は間違いなく大輔がしばらく探していた小竹だった。大輔は普段、他人にあまり憎悪という感情を抱くことはないのだがこの時は大輔のなかでふつふつと腸あたりでなにかが煮えくり返っていることは間違いないと感じていた。

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