臨配くん物語 #74 印籠をつきつける大輔【新連載】

見覚えのあるカットソーが穴のあいた襖から見えることでそれが大輔であることを察知した小竹は天地がひっくりかえるように激情から穏やかさをとりもどし、1分でもはやく多鶴子の部屋から脱出するという目標が目に見える勢いで立ち去ろうとしていた。

大輔が小竹を探しているということを知っている多鶴子は、玄関先でとりあえずもう一度部屋にもどって話し合おうとするが…大輔から逃れたい一心の小竹にそれは通用するすべもなく逃げ出すように部屋のドアノブに手をかけた。

この時を逃したら、またいつどこで小竹を見つけ出せるかわからない。貸したお金の件は正直もどってくることは期待できない…だが一度交わした男と男の契をどう考えてるのか…そんな小竹のいい加減さに腸を煮沸させた大輔は押入れの中で丸まりながら小竹に印籠を突きつけるタイミングを見計らっていた。

「いくならもう今しかない!!」大輔は丸まっていた身体を地につけた上腕のちからに任せ起き上がらせると玄関の方へ一歩踏み出した。

小竹はすでに玄関の仕切りをまたぎ駅に向かい10歩ほど歩を進めたところだった!…

「小竹さん!!!大輔です…」大輔は半ば意気揚々と、また半分はどこか先輩に対しての敬意を見せながら小竹を呼び止めた。

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