臨配くん物語 #77 債務不履行【新連載】

ふと我にかえったがごとく冷静さを取り戻した小竹…その豹変ぶりがむしろ大輔と多鶴子に余計な不気味さと不安を与えた。

「んで〜なんの用だ大輔?」小竹は自分の立場が全くわかっていないのか本来ならば自分が一番知っているはずの大輔からの要件をわざと白々しく尋ねてきた。

「小竹さん!自分は正直、小竹さんの集金を使い込んでしまってその穴埋めにお金を貸しましたがそのお金を返して欲しいわけではありません!」大輔は本心からそう訴えていた。

「自分は、あんだけ心を通わせて信用や信頼の限りを尽くして、借用書も書いてもらわないでもお金を貸したのに…なにも言わずに姿を消した小竹さんのその人に対する気持ちにショックを受けて…それでお金なんて二の次でどうしてもどんな気持ちで逃げたのか…実は逃げたのではなく工面に翻弄しているだけですぐにまた連絡してきてくれるのかとも考えたり…」大輔は今までの積りに積もった思いの丈を存分に小竹にぶち当てることができた解放感からか目にたらふくの涙を浮かべてそう叫んだ。

「お金?…集金の使い込み?…穴埋め?…借用書?…なんの話だかさっぱりわからねぇ〜」あれだけの恩赦をもって大輔に救われたことなどお構いなしに小竹はそう宣った。

大輔も多鶴子もこれを聞いたときばかりは愕然とその場にひれ伏し、両膝の震えが止まらなかった…人というのが何よりも怖いものでであるという恐怖からのものだった。

お問い合わせ

販売店さま、臨配の方、
ご連絡お待ちしています。

電話アイコン電話する24時間受付 電話アイコン050-6869-677524時間受付 LINEアイコンLINEする24時間受付