
他人に対していい意味で壁をつくらない茉莉花は、まだ育ち盛りということもありだただただ焼肉が食べれるという目の前のご褒美のチャンスに徳俵の晩飯での焼き肉の誘いに首を横に振る理由は微塵もなかった。
徳俵が休みの前日などによく行くという販売店から20分ほど離れた街の中にあるという牛タンが特にオススメという朝鮮風本格的焼肉の店へ、茉莉花は連れられるままにその店の暖簾をくぐった。
店につくと、飲み物のオーダーを取りにきた年配女性のウエイトレスに徳俵は即レモンサワーを二つ注文した。
茉莉花に何を飲むかを尋ねることなく、レモンサワーはレモンジュースであると言う徳俵の勝手な決め台詞により、20歳に満たない茉莉花に結果としてアルコールをすすめてしまったのだ…
これがのちに大問題になるとも知らずに…
朝鮮風の本格的な焼肉ということで肉は絶品!好きなだけ好きな肉を食べていいと言われた茉莉花は肉はもちろん、それに合わせてレモンサワーまでもガンガン胃袋に納めていったのだった…会計の頃には二人でジョッキ10本は空にしていた。
