
「カッカッカッカッカッ!!」スネ夫は大輔の差し出した辞表を受け取ったと同時に、腹の底から割けるような甲高い声で馬鹿笑いをしだした。
「な!な!な!何がおかしいんですかっ!!」本気で覚悟を決めて辞表を出した大輔は、その甲高い馬鹿笑いがまるで一つの現場もろくにこなせずにギブアップするその情けなさに対してのものだと勘違いしてもしょうがないほどメンタルが折れていた。
「大輔くん…販売店からことの顛末は連絡受けているよ…」
「そ、そ、そ、それでどうなんですか?」大輔は返す刀で質問を返した。
「大輔が、なぜ問題となったミスをしてしまったのか…そもそも大輔の普段からの素行や信頼はどうなのか…大輔はこれからどうなって行くのか…全て私のいま抱いてる大輔のイメージを所長に話したよ。」
スネ夫は間髪入れずに続けた…
「所長!言っておきますが…大輔を手放したら後悔するのは所長ですからね!それだけは言っておきます!!…と突っぱねておいたよ」
それをきいて大輔はどんな感情に包まれたのか…その瞬間、大輔の目から大粒の涙が頬に伝い落ちた。
