
おばちゃんにもあいさつを終えた大輔は再び、所長が運転する転送車の軽バンに乗り込んだ。
畦道を進む中で、、
「ここらへんが大輔くんが配達するエリアなんだよ…どうだい?びっくりしただろ?」
そこは1キロおきに牛舎が立ち並び、車道の両脇には田んぼに水を供給する用水路があり、その用水路には蛙は当たり前、蛇すら現れそうな自然の風体であった。
「ここですか!!あっ嫌だとかそうゆう意味ではないんですがびっくりしすぎて」
大輔はいままで都会を配達していてオフィスビルやマンションを担当することが多かったので流石にこんな大自然のなかに放り込まれたことはなくて仰天するばかりだった。
やかて車は少し部落を離れ繁華街らしき、地元民が休みに飲み歩くであろう安っぽ~いネオンが取り付けられているスナック街に差し掛かった。
「うちの従業員はみな給料が入るとここで飲み散らかしてしまってな~かっかっか!」