
「曲者ってどうゆうことですか?」大輔はジャンカルロさんの助言にたまらず反応した。
「この店には臨配が絶えず必要な理由があってだな…」小声になりながら目を伏せてジャンカルロは呟いた。
「り、理由?…」大輔の脳裏にクエッションが浮かぶ。
「そ、そうだ…この店にはコンスタントに求人広告を出している甲斐もあって毎月のように新人が入るんだ…」
「そうしたら…臨配はそこまで必要ないですよね?」大輔は返す刀で聞き返した。
「ただ…いつもあの3人の幹部候補の連中と揉めて一カ月もせずに辞めてしまうのだよ!」
ジャンカルロによると、その幹部候補の連中はかなりの古株で自分たちの仕事のしやすさを優先して、邪魔だと感じる新人が入ってきては嫌がらせをして退社に追い込むという。
「では…彼らにとっての邪魔とはどんなことなんですか?」大輔は溢れる疑問の一つをジャンカルロにぶつけた。
「大輔くん…この店の営業を仕切ってるのがあの3人なんだ…」
