
緊急事態である販売店からの連絡を受け、徳俵はとりあえず赤い顔は熱めのシャワーで体温をあげ湯上りに見せるようにし、酒臭さを除くためにリステリンなるマウスウォッシュを口に含み胃から逆流する匂いまで取り除くためにそれを飲み込むまでのことをした。
シャワー上がりの濡れた髪には白いタオルを巻きつけ、身支度を15分ほどで整えて部屋を出て販売店へとカブを爆走させた。
出る時、茉莉花は物々しい雰囲気の中、まだ眠気が残っていたのかドアを閉める頃にはまた眠りについていたのでそっとタオルケットをかけて部屋を後にした徳俵
販売店に向かう途中もほぼ酩酊状態の徳俵は途中、何台もパトカーにすれ違うたびにドキドキ心臓がはち切れる想いでカブに乗っていた。
販売店では、臨配がとんだ区域の折り込みチラシを専業三人かがりで入れ本紙以外の諸紙も徳俵が着き次第、すぐに出発できるように準備されている最中であった…
「うっす!…」酒を飲んでいたことがバレないことを祈りつつ徳俵は店のドアを開けた。
