
大輔はいま自分の眼の前にいる女の子がLilyであるだけでびっくりしてしまった…ただその女の子が新しい留学生であるかは確認したわけではなかった。
「話題になっていた新しい留学生というのは…Lilyなんでここにいるの?」大輔はその驚きからとっさに目覚めて今起きてることを確認したいあまりその場にいるLilyに問いかけた。
「大輔さん!…わたし新しい仕事でここにきました!…」そうLilyがベトナム料理のウエイターでは生計たてられないということで新しく始める仕事というのは新聞奨学生として大輔の働く店舗への赴任のことであったのだ…
好きな人と同じ仕事、同じ職場で働くというのは嬉しいのは当然なのだが、それであってどこかこっ恥ずかしさもある…大輔はこの先、Lilyと過ごす時間が増える喜びに満ちる一方で、なにか大事にならねばいいなという一抹の不安も感じていたのだった…