
Lilyの深夜遅くの帰宅に嫉妬し疑念を抱いた大輔は、朝刊のために作業場に降りてきたLilyにいてもたってもおれず、Lilyがチラシを折込み始めたのと同時に昨晩どこで何をしていたのか問いただした。
「Lily…夕べ…どこかへ遅くまでいってたの?一人じゃないよね!?」大輔はまだ湯上がりでのぼせながら諸紙にチラシを入れるLilyに対して詮索しだした。
Lilyはこのとき、はじめて大輔の嫉妬深さというか、すこし女々しいともいえる気にしいな部分を目の当たりにして若干、うざったくおもっていた。
「ええ…同じ故郷から日本にきているベトナムの男の子とご飯にいってきたのよ…どうして!?」
「え?」大輔はこんな遅くまで一緒にいた相手がまさか男であるとは予想にもしなかったし、ましてやそれが同郷のベトナムの男だなんて思いもしなかった。
動揺を隠しきれない大輔の表情がみるみる曇っていった…
