
佐藤は決めていた。二人の不正の全容を収めたボイスレコーダーを片手に店長が団に小浜の上がりを連絡しようとしているそのときに仕掛けることを決心した。
ある日曜日の昼、じっと事務所の片隅で耳を済まし店長が団に連絡するために受話器をあげようとする瞬間まで物陰に潜んでその時がくるまでおとなしく隠れていた。
やがて、店長はいよいよ受話器をあげダイヤルをした…
「○○新聞販売店ですが、臨配センター●●さんですか?…いま手配して頂いている小浜さんの件ですが…]
この時を待っていた佐藤は柱の物陰から奇声じみた掛け声をあげながら店長の目前に現れた。