
誰かに助けを請い救い出してくれるのであればもうどんなものにでもすがりつきたい…
茉莉花はそんな半ば投げやりな想いである新聞奨学生団体の理事あてにDMを送ると小一時間ですぐに返信がきた。
理事によると、近年の新聞販売店の労務なんで新聞奨学生の就学の弱みにつけ込み、ブラックの極みとも言える労働を課している販売店が後を立たず、それに伴うお悩み相談が尽きないのだという。
その理事は、ここ一年で相当数の悩みを聞き、実際に労務を改善する事案も何件も手がけたという。
茉莉花はその理事にアクセスすることでつかの間の安堵を感じていた…