
今回の顛末は団長に報告なくして成り立たず!
そう感じた大輔は、上川を思いきし背負投したあとにおもむろにポケットからスマホを取り出して団長に連絡を取り始めた。
その時だった…
あれほど強気でオラオラだった上川が突然に泣きながら大輔にすがり、すいませんでしたすいませんでしたと平謝りを始めたのだ…ついには、強いてもないのにその場に額をなすりつけて土下座を始めた。
そのあまりにも奇妙な豹変ぶりに大輔は、この男過去にもこのように新人を教えてきて、しまいには新人の心を折って何人も辞めさせてきているのだな…それをいままでさんざん所長に叱責され二度と起こさないように念押しされているにもかかわらずまた起こしたことがバレたくない恐怖からの土下座である
大輔はそう推測した。