
その男子高校生は、かけるという愛称で呼ばれていた。赤が好きで服も小物も赤が多い傾向があった。
授業が終わりかけ頃、なぜかかけるはソワソワとして全く茉莉花の話なんて耳に入っていない態度であった。そんなかけるの態度にも淡々と授業を進める茉莉花は、次の授業の予習内容について説明していた…その時だった!
今まで一定以上あった二人の間が一気に詰まってきた…茉莉花はとっさの出来事過ぎていったい何が起きたのかわからずに目が点になっていた。かけるの近づいてくるタイミングで手を振りほどけなかったのだ。
そんなバタバタの状況の中、しばらくして状況が把握できた茉莉花はやっと茉莉花の口とかけるの口が密着していることだけを認識することができた…