
大輔の意向を伺いにいった販売店からの帰路。団長は臨配界隈のブラックな事情に霹靂し、改善していくために団長として取り組む課題について深く思慮していた。
「そういえば大輔の住んでいた寮は、コイン式のシャワーで和式の便所、そして相部屋という今どき信じられない環境だった…」 団長はその部分だけは販売店に掛け合って改善、もしくはそれができないのならば大輔を販売店から上げることもまた自分の仕事だと自覚していた。
従業員が足らず、休みも労基通りに取れない労働環境にあって臨配も販売店にとっては欠かせない存在だ…そんなときにその臨配にとって仕事のしやすい環境を販売店に提示できない弱さは団長が持つべき交渉の術の欠落である。
団長は決意を固め、改善をお願いできることはしっかり改善を促すことを心に決めながら帰宅した…