
このままでは、茉莉花と疎遠になってしまう…そう思ったかけるの最後の手段というのは、茉莉花の新聞奨学生として在籍している新聞販売店にアルバイトとして勤めることだった。
当初、所長は茉莉花が完全にかけるを避けて家庭教師を降りたのかと考えて、かけると茉莉花を同じ職場に置くことに懸念を示したのだがほんの乙女心のいたずらで少し距離を置きたいくらいなものだろうと考えるようになった。
もし、それでも何か支障があればそのときはかけるにアルバイトを続けることは難しいと念押しをしていた。
「そしたらかけるくん…明日のお昼に販売店にこれるかい?順路取りというものをするよ!」
「順路取り!?…わかりました!!」かけるは元気よく返事をした…