
ほぼ大輔の一年分の日当くらいの負けが込んで行った…しかしながら当然、初めから一発でこれほどの負けになったわけではない。
ほぼ全ての賭けには還元率【PAY OUT率】というものが存在する。その還元率がしっかり計算できるわけで胴元はそれを運営し利益をあげることができるのだ。
大輔にも初めはプラスの還元率で泳がせておいて、味をしめて大きく買った後にガツンと負けさせる…そしてまた負けさせる。この時にはすでにもう一回勝てば簡単に捲れるという錯覚をインストールされている状態を作り上げられているのだ。
パチンコから始まり、高レートの麻雀、そしてついには絶対に勝つことのない還元率がコンピューターによって管理されている違法賭博のバカラに手を染めてしまったのだ…