
支払いの肩代わりを団長に泣きつくように懇願した大輔。
団長はしばし口を閉ざし両腕を組んで何かを思い返すように空を見上げて大輔の泣きつく様を傍観していたがやがて、その重い口を開けた。
「俺は団長として今まで、いろんな肩代わりをしてきてな…まあこの業界にいるとラフというかなかなか守られない約束というのも多くてな…」団長は続けた。
「大輔…これだけは約束できるか!これはお前の人生が背負った十字架なんだ…この試練から最後まで逃げるんじゃない!これは肩代わりする金が惜しくて念押ししているわけでなくお前のこの後の生き様に現れることだからなんだ!!」
「…あと…肩代わり分を返し終わるまではお前はギャンブル禁止だぞ!」その場にあった重苦しい緊張感が団長の大輔に突きつけた最後の一言でふわりと柔らかくなった…