代配ちゃん物語 #161 複雑な気持ち【第2章 茉莉花の文武両道】
ゾクゾクと寮から作業場に降りてくる従業員に目を凝らしていたかける。 かけるが目を凝らしていた理由というのも、自分が同じ販売店で配達のバイトをすること全く知らない茉莉花と鉢合わせになった時に、もちろん驚くであろう茉莉花に対…
ゾクゾクと寮から作業場に降りてくる従業員に目を凝らしていたかける。 かけるが目を凝らしていた理由というのも、自分が同じ販売店で配達のバイトをすること全く知らない茉莉花と鉢合わせになった時に、もちろん驚くであろう茉莉花に対…
いよいよ、かけるの配達デビューとなる日の朝刊の時間がやってきた。時間になると販売店のビルにあるそれぞれの階の寮からゾクゾクと従業員がおりてくる。それは、新聞業界では当たり前のように定時になると誰に言われずともぞろぞろと作…
空回りのときにしっかりチャックしておいたポイントも抑え、朝刊時のチラシを入れる作業台の場所も確認し終えたかけるはあとは翌朝刊を待つばかりだった。 かなりの緊張をしていたが、これは配達デビューを控えているからではなくていよ…
いきなりの順路記号にまつわる専門用語の洗礼に戸惑ったかけるだったが、どうにかこうにか朝刊の1/4までは取り終えることができた。 順路取りのあとは、今日ここまでに取った1/4のところまでの空回りをするように所長から言われて…
所長に茉莉花と同じ販売店でのアルバイトを許されたかける。 高校生であり、まだ原付の免許ももっていないことから自転車での朝刊のみの配達をすることとなった。 受験も控えているのであまり無理のないように新興の団地群と駅前の商店…
このままでは、茉莉花と疎遠になってしまう…そう思ったかけるの最後の手段というのは、茉莉花の新聞奨学生として在籍している新聞販売店にアルバイトとして勤めることだった。 当初、所長は茉莉花が完全にかけるを避けて家…
このまま茉莉花と会えずに疎遠になることに耐えられなかったかける。 もう一度、茉莉花と会うためには同じ新聞販売所でアルバイトとして働くしかない!そう考えたかけるは、その場にいた所長にアルバイトとして働かせてくれないかと打診…
もう何度も茉莉花の部屋のチャイムを鳴らす所長だったが、部屋の中にいるはずの茉莉花からの応答は全くなかった。 完全に件のショックで塞ぎ込んでしまっている茉莉花。 所長は作業場で待つかけるの所に戻り、応答が全くなかった旨を知…